子宮頸がんになる要因

子宮頸がんは、子宮本体と膣との間あたり、つまり子宮の入り口(頸部)に発症します。

子宮の本体(例えば内膜など)に発生するガンは、「子宮体がん」と言います。

頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)の持続感染によって引き起こされる事が、近年になって解明されました。

このウイルスは、子宮頸がん発症の危険性が高い「悪性型(高リスク型)」と、発症しない「良性型」とに区分されます。

HPVは、性行為によって感染します。

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HPVウイルスの種類は、100種以上にも及びます。

そして、性交渉の経験がある女性の多数が、HPVに感染した経験があるとされています。

しかし幸いにも、その多くの種類については、免疫力によって排除(消滅)出来るそうです。

ところが、一部のHPV(15種類~)については、感染が持続した場合、
細胞変化(異形成)により、「悪性腫瘍=がん化」するケースがあるのです。

長い時間をかけてがん化します

悪性の高リスク型HPVに感染したとしても、すぐには、がん にはなりません。

しかし、感染が持続すると、10年余りの長い歳月をかけて、子宮頸部の細胞異常(異形成)が進行し、ついには 悪性腫瘍(がん)になるケースがあります。(症状の進行速度には個人差があります。)

子宮癌は基本的には、乳がんのように、目視や触診によるセルフチェック(自己検診)は出来ません。

しかし、定期的な検査を行う事によって、子宮頸がんの予防が期待出来ます。

ちなみに、良性型のウイルスに感染した場合は、尖圭コンジローマという性病を発症するリスクがあります。これは、口腔・性器に多数のイボが出来る性感染症(STD)の一種です。

発症予防や早期発見のためにすべきこと

子宮頸がんは、性行為の経験者ならば、誰でも罹患する可能性があります。

世界的に見ると、45歳以下の女性の「がんが死亡原因の場合の第2位」です。

国内では、20~30代の女性に増加傾向があります。とりわけ性交渉の低年齢化により、若い世代の女性たちに増えています。

国内での子宮頸がんの死亡率は50%を越えています。毎年およそ9,000人が罹患し、約3,000人が命を落としていると推計されています。

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しかし、細胞が悪性化する前(がん発症前の段階)で発見出来たなら、適切な治療を行えば、ほぼ100%完治するといわれています。もちろん、妊娠や出産も出来ます。

つまり子宮頸がんは、高い確率で予防することが可能だとされています。

早期発見・早期治療を行うためにも、医療機関で定期的な検査を受けるべきでしょう。

(備考)子宮頸がん予防ワクチンについて

HPV感染を予防する目的で「ワクチン接種」を受ける事が出来ます。国内では「サーバリックス」と「ガーダシル」の2種類のワクチンが製造販売認可されています。例えばターバリックスは、HPV感染に起因するSTD(尖圭コンジローマ他)への予防にも効果が期待出来ます。

サーバリックスやガーダシルは一般的には、「子宮頸がん予防ワクチン」と呼ばれており、6か月の期間に3回接種します。

(追記)積極的な接種勧奨の差し控えについて

定期接種の原則無料化が施行されています。実施の詳細は、各市区町村で確認できます。

但し、副反応の症状を訴える人が現れている事から、2019.4現在、厚生労働省は、ワクチンの有効性を認めつつ積極的な接種の推奨については差し控えています。接種するに当たっては、役所や専門医療機関にて、接種間隔や副反応の事などをよく相談し、十分に検討した上で行なうべきでしょう。

膣の状態やHPV感染を調べる事が出来ます

病院へ行く時間的な余裕が無い、まずは自分だけで確認したい、ということでしたら、「検査キット」の利用を検討されてみてはいかがでしょう。

自宅に居ながらにして、「一般の病院と同精度とされる検査」を、保険証を使う事無く受ける事が出来ます。

検査キットによる「郵送検査」・・・という方法を利用すると、子宮頸がんについて、他者に知られる事なく匿名で調べる事が出来ます。

自宅などで自分で採取した超微量の細胞を「検体」として郵送。登録衛生検査所にて国家資格を持った臨床検査技師が、綿密なチェックを実施します。

検査の結果は、数日後に、携帯電話・パソコン(ネット)等で、誰にも知られる事無く確認出来ます。

1) ヒトパピローマウイルス(HPV)検査

(5,190円~/税込)
細胞診(膣の細胞の異常について分析)及び、
HPV検査(悪性型ウイルス感染の有無の診断)を行います。

2) STDチェッカー タイプT(女性用)

(21,600円/税込)
HPVをはじめ12項目について調べられます。
(クラミジア、淋菌、トリコモナス、カンジダ、HIV、梅毒、B型肝炎、C型肝炎、他)

  • 膣内細胞の異常や、悪性腫瘍発症の大きな要因とされるHPV(ヒトパピローマウイルス)感染の有無を診断します。
  • 検体採取は、同梱の専用器具(綿棒など)で簡単に行えます。

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